企業noteのコンテンツ設計|読まれるテーマ・読まれないテーマ
「何を書けばいいのか分からない」
企業でnoteを運用していると、必ずこの壁にぶつかります。
最初は数本書けても、ネタ切れになる。
担当者の感覚任せになり、反応が安定しない。
社内から「この記事は本当に必要?」と言われて、手が止まる。
こうした状態の多くは、文章力の問題ではありません。
コンテンツ設計が曖昧なまま走り出していることが原因です。
この記事では、企業noteで「読まれるテーマ」と「読まれにくいテーマ」を整理して解説します。
企業noteのコンテンツ設計が必要な理由:webマーケティングとは何かを踏まえる

企業noteは、単なる社内報でも、単なるブログでもありません。
オウンドメディアとして「信頼」「理解」「共感」を積み上げる場所です。
ここで大事なのは、話題性よりも「意思決定の不安を減らす情報」を揃えることです。
BtoBでもBtoCでも、読む側は「よく分からないもの」には申し込みません。
webマーケティングとは、集客だけではなく、検討・比較・決定までを支える設計のこと。
企業noteは、まさにこの“検討段階”に効きます。
だからこそ「書けること」ではなく「読まれるテーマ」を先に決める必要があります。
テーマが決まると、担当者が変わっても運用が止まりにくくなります。
企業noteが担う役割を3つに分ける
企業noteの役割は、だいたい次の3つに整理できます。
- 理解を深める(何の会社か、何が得意か)
- 信頼をつくる(どういう姿勢で仕事をしているか)
- 不安を減らす(導入前に気になる点を解消する)
この3つに効くテーマは、長期的に読まれます。
逆に、この3つに関係しないテーマは、短命になりがちなので注意です。
読まれるテーマの判断軸:読者の行動から逆算する
企業noteのテーマを決めるときは、「企業が言いたいこと」から入るとズレます。
おすすめは、読者の行動から逆算することです。
例えば、読者がnoteを読む状況を想像してみてください。
多くの場合、いきなり“購入”のために読みに来るわけではありません。
「この会社って何してるの?」。
「自社の課題に対応できるの?」。
「信頼できる?」。
この時に読者が探しているのは、サービスの機能一覧ではありません。
現場の考え方、解決の道筋、判断基準です。
webマーケティング 仕事内容の観点でいうと、企業noteは「比較検討を前に進める仕事」をします。
だから、読まれるテーマは次の条件を満たしやすいです。
- 読者の課題を整理できる
- 解決の道筋が分かる
- 企業の姿勢が伝わる
- 数か月後でも価値が落ちない
「読まれる」を定義しておく
企業noteの「読まれる」は、バズのことではありません。
次のどれかが起きたら、十分に価値があります。
- 営業が商談前に共有できた
- 採用で候補者が読んでいた
- 社内で説明が楽になった
- 問い合わせの質が上がった
- ミスマッチが減った
この定義があると、テーマ選びがブレません。
読まれるテーマ1:課題解決(未経験でも理解できる記事)
企業noteで最も安定して読まれるのは、「課題を整理する記事」です。
答えを断言するより、構造を分かりやすく言語化する記事が強いです。
理由はシンプルです。
読者はまず「自社の状況を理解したい」からです。
未経験の人でも読めるように、前提から丁寧に説明すると信頼につながります。
企業の専門性は、難しい言葉ではなく「分かりやすさ」で伝わります。
よく読まれる課題解決テーマ例
- よくある失敗パターン
- 誤解されやすいポイント
- 導入前の不安(社内稟議、現場負荷、コスト感)
- 比較検討のチェックリスト
- 失敗しない進め方(手順、体制、判断基準)
課題解決記事の書き方テンプレ
- こんな悩みはありませんか(状況の提示)
- つまずく原因はここにあります(原因の整理)
- 対策はこの順番です(道筋の提示)
- 実務ではこう進めます(具体例・手順)
- まずはここから(小さな行動)
この型だと、初心者でも読みやすく、社内共有もしやすい記事になります。
読まれるテーマ2:事例・取り組み紹介(会社の信頼をつくる)
企業noteで“最強”になりやすいのは事例です。
ただし、結果だけを短く書くと、読者は動きません。
読者が知りたいのは「成功しました」ではなく、どうやってそこに至ったかです。
検討段階の人ほど、プロセス情報を求めます。
会社の観点でいうと、事例は「信頼の証拠」です。
証拠は、盛るより、具体であるほど強いです。
読まれる事例に必ず入れたい要素
- 導入前の課題(現場で困っていたこと)
- 施策を選んだ理由(比較の観点)
- 進め方(体制・スケジュール・工夫)
- 途中のつまずき(リアルな課題)
- 結果(可能なら数字、難しければ変化の描写)
- 今後の改善(継続の姿勢)
数字が出せないときの書き方
守秘や契約の関係で数字が出せないケースは多いです。
その場合は、次の“置き換え表現”が使えます。
- 「問い合わせの質が変わった」
- 「比較検討がスムーズになった」
- 「社内説明の手間が減った」
- 「担当者の不安が減った」
数字がない=弱い、ではありません。
判断材料として役立つ“プロセス”が書けていれば、十分読まれます。
読まれるテーマ3:採用・組織(求人に効く企業note)
採用目的で企業noteをやる場合、読まれるのは「求人情報そのもの」ではありません。
読者(候補者)が知りたいのは、働くイメージと価値観です。
webマーケティングにおける求人の文脈で、企業noteが強い理由はここです。
採用ページだけでは伝わらない“日常”が見えるからです。
採用に効く読まれるテーマ例
- 仕事の進め方(1日の流れ、意思決定の仕方)
- うまくいった取り組み(成功だけでなく改善も)
- 失敗と学び(誠実さが出る)
- 入社後のギャップ(正直に書くほどミスマッチが減る)
- チームの価値観(何を大事にしているか)
読まれない採用記事になりやすいパターン
- キラキラした言葉だけで具体がない
- 社内イベント報告で終わる
- どの会社でも言える内容しかない
採用は“盛る”ほどミスマッチが増えます。
企業noteは等身大のほうが強いです。
読まれるテーマ4:知見・学びの共有(社内ナレッジを外に出す)
企業noteは、ノウハウ記事とも相性が良いです。
特に「現場で得た学び」は、競合との差別化になります。
研修で得た気づきや気づきは、コンテンツにしやすい素材です。
ポイントは「要約」ではなく「実務にどう活かすか」を書くことです。
読まれる学び記事の型
- きっかけ(なぜ学んだのか)
- 学びの要点(3つ程度に絞る)
- 現場での適用(どう使ったか)
- 変化(良かった点、難しかった点)
- 次の改善(今後どうするか)
これで、ただの感想ではなく“役立つ知見”になります。
読まれにくいテーマ1:お知らせだけの記事(宣伝に見える)
お知らせが悪いわけではありません。
ただし「事実だけ」だと、読者にとって価値が薄くなります。
- リリースしました
- 登壇しました
- 受賞しました
ここで止まると、企業の宣伝に見えやすいです。
回避策:お知らせを“価値化”する3点セット
- なぜやったのか(背景)
- 何を工夫したのか(プロセス)
- 何を学んだのか(読者に渡せる知見)
この3点が入るだけで、読まれ方が変わります。
読まれにくいテーマ2:売り込み中心(スクールのLPみたいになる)
noteは、比較的フラットな気持ちで読まれる媒体です。
ここでLPのような売り込みをすると、距離を置かれます。
「メリット列挙→申込み誘導」になると、noteの良さが消えます。
企業noteの役割は“売る”より“納得してもらう”です。
回避策:売らずに伝える導線設計
- 記事末尾に「関連資料はこちら」を1行だけ置く
- プロフィールにサービス案内を固定する
- 事例記事へ内部リンクする
- 問い合わせは「相談はこちら」程度の温度感にする
導線は“置く”で十分です。
押すほど成果が上がるタイプの媒体ではありません。
読まれにくいテーマ3:内輪の社内報(社外の人が置いてきぼり)
社内イベントや制度紹介も、書き方次第で価値になります。
ただ、社内向けの言葉のまま出すと、読者は置いてきぼりになります。
回避策:外向けに翻訳する
- 専門用語・社内用語を言い換える
- 背景(なぜやったか)を先に書く
- 読者に関係あるポイント(学び、工夫)を抜き出す
「社内の話」ではなく「仕事の工夫」として出すと読まれます。
テーマを枯らさない仕組み:副業の発想で“分解”する
企業noteが続かない最大の理由は、ネタ切れではありません。
毎回ゼロから考えて、毎回1本で終わらせる設計になっていることです。
そこで、副業を意識してみてください。
本業でやっていることを副業に活かしますよね。それと同じ。
分解して使ってみてください。
限られた時間で成果を出す人ほど「1つの素材を分解して使う」からです。
1テーマを“10個”に分解する考え方
例えば「導入事例」を1本作ったら、次のように分解できます。
- よくある失敗(注意点)
- 成功の要因(ポイント3つ)
- 社内調整のコツ(稟議・合意形成)
- 現場負荷を減らした工夫
- 施策選定の判断基準
- 導入前に聞かれた質問集
- 導入後に変わったこと
- 次に改善したいこと
- まとめ(チェックリスト化)
- 関連記事の導線(シリーズ化)
これで、1本が“連載の種”になります。
運用は、書く力より設計で安定します。
KPIと改善:「数字の扱い」を間違えない
企業noteは、短期のPVだけで評価すると失敗しやすいです。
理由は、読まれ方が「必要な人に必要なタイミングで届く」タイプだからです。
数字は分かりやすい反面、誤解も生みます。
PVが少ない=無価値、とは限りません。
企業noteの評価指標は“二段構え”が現実的
- 継続指標:月の公開本数、更新が止まっていないか
- 活用指標:営業・採用・広報で記事が使われているか
この2つを見ておくと、社内説明も通りやすいです。
改善の順番は「導入→見出し→導線」
改善は、本文の書き直しより、入口からやるほうが効きます。
- タイトル(何が分かる記事か)
- 導入(読むメリットが即分かるか)
- 見出し(流れが追えるか)
- 導線(次に何を読めばいいか)
特に見出しは、企業noteの読みやすさを決める骨格です。
30日で整える企業note運用:初心者でも回せる手順
ここまで読んで「じゃあ、どう始める?」となった方向けに、30日プランを用意します。
webマーケティングがよく分からない初心者であっても大丈夫。
基礎から段階的に積むイメージで進めるとラクです。
1週目:設計(迷わない土台を作る)
- 目的を1つに絞る(採用/営業/広報のどれが最優先か)
- 読者を1人に絞る(役職・状況まで決める)
- テーマを3カテゴリに絞る(課題解決/事例/姿勢)
- NGを決める(売り込み過多、内輪すぎる内容など)
2週目:テーマ出し(ネタ切れ防止)
- よくある質問を20個出す
- 過去の提案資料・議事録から論点を拾う
- 現場の“工夫”を10個集める
- 事例の型を決める(課題→判断→プロセス→変化)
3週目:記事を2本作る(まず形にする)
- 課題解決記事を1本(チェックリスト型がおすすめ)
- 事例記事を1本(プロセス重視)
- 末尾導線を決める(関連リンク、問い合わせは控えめ)
4週目:活用する(書いて終わらせない)
- 営業資料にリンクを入れる
- 採用担当に共有する
- 社内チャットで月1回まとめて紹介する
- 反応の良かった見出し・導入の型をテンプレ化する
この30日だけでも、運用が「感覚」から「仕組み」に変わります。
まとめ:企業noteのコンテンツ設計は「読者の理解」を中心に組み立てる
企業noteで大切なのは、「何を書けるか」ではありません。
「読者の理解が深まり、信頼が積み上がるか」です。
最後に要点を整理します。
- 読まれるテーマは「課題整理」「事例(プロセス)」「判断基準」「現場の工夫」
- 読まれにくいテーマは「お知らせだけ」「売り込み中心」「内輪すぎる社内報」
- テーマは分解とシリーズ化で枯れない
- KPIは短期PVだけで判断せず、継続と活用で見る
- 改善はタイトル・導入・見出し・導線が先
企業noteは、派手に当てるより、静かに効かせるメディアです。
まずは「読者の不安を1つ減らす記事」を、1本だけ作ってみてください。
その1本が、企業の資産になります。