Webマーケターのためのnote活用術|企業noteの数値分析と改善方法|初心者でもできる運用改善
企業noteの数値分析が「なんとなく運用」から抜け出すカギになる
企業としてnoteを運用していると、こんなモヤモヤを感じることはないでしょうか。
「記事は出しているけれど、効果があるのか分からない」
「広報として“やった感”はあるけれど、成果にどう結びついているのか説明しづらい」
「Webマーケティングとしての位置づけを、社内にうまく説明できない」
noteは、XやInstagramのような“瞬間的なバズ”を狙う媒体ではありません。
むしろ、記事をストックしていくことで、検索やSNS・自社サイトから長く読まれ続ける「資産型」のメディアです。
だからこそ、
・どの指標を見れば良いのか
・どこから改善していけば良いのか
が分からないと、なんとなく更新するだけの運用になりがちです。
この記事では、企業noteを運用する広報・営業・Webマーケ担当者に向けて、
初心者でもわかりやすい数値分析の基本と、今日からできる運用改善のステップをまとめていきます。
「高度なWeb解析ツールを使いこなす」のではなく、
noteの管理画面で見られる数字をどう読むか、どう活かすかにフォーカスして解説していきます。
企業noteの数値分析は「3つの基本指標」から始めれば十分
企業noteの分析と言うと、
・離脱率
・平均滞在時間
・コンバージョン率
など、難しい専門用語が頭に浮かんでしまうかもしれません。
ですが、最初からすべてを追いかける必要はありません。
むしろ、指標を絞った方が、チーム内で共有しやすく、改善に活かしやすくなります。
ここでは、Webマーケターの視点から見ても 「これだけ押さえておけば十分」 という、3つの指標に絞って解説します。
まず見るべき指標1:PV数(閲覧数)
PV数は「どれくらいの人が記事を開いてくれたか」を表す数字です。
企業noteの運用では、次のような視点でチェックしていきます。
- タイトルが興味を引けているか
- テーマ選定が読者ニーズと合っているか
- SNSやメルマガからの導線が機能しているか
- キャンペーンやイベント記事がどれぐらい読まれているか
PV数は“記事の入り口の強さ”を測る数字です。
ここが極端に低い場合、「文章の質」よりも タイトルとテーマ設定の見直し を優先するのが効果的です。
まず見るべき指標2:スキ数(読者満足度・共感度)
スキは、読者が「読んで良かった」と感じたときに押してくれる、分かりやすいリアクションです。
企業noteでは、次のような観点でチェックします。
- 読み終えたあとに、ポジティブな印象が残っているか
- 企業の姿勢や価値観に共感してもらえたか
- 社員インタビューやストーリー記事が、ちゃんと「人」に届いているか
PVが多くてもスキが少ない記事は、「読まれたけれど心には残らなかった」可能性があります。
逆に、PVはそこそこでもスキが多い記事は、採用・営業での信頼構築に効く“企業ブランド記事” になりやすいです。
まず見るべき指標3:流入元(どこから読みに来たのか)
3つ目は「流入元」です。
読者がどこからnoteに来ているのかを見ることで、Webマーケティング全体の中での立ち位置が分かります。
よくある流入元は、例えば次の通りです。
- 検索エンジン経由(Googleなど)
- SNS経由(X、LinkedIn、Instagramなど)
- 自社サイト経由(サービスサイト、採用サイト)
- note内の回遊(マガジン、他記事からのリンク)
これを見ると、
「検索からの流入が多いなら、キーワード設計がうまくいっている」
「SNS流入が少ないなら、告知方法やポストのタイミングを改善する余地がある」
といったように、次のアクションが見えやすくなります。
数字は“単体”ではなく“比較”して読むのがWebマーケティングの基本

企業noteの数字を見るときに、やってしまいがちな勘違いがあります。
それは、1本の数字だけを見て「良い」「悪い」を判断してしまうことです。
noteは、公開から数ヶ月〜数年かけてじわじわ読まれる記事も多い媒体です。
そのため、「直近1週間でPVが少ない=価値が低い記事」とは限りません。
比較するときの視点1:同じカテゴリ内で比べる
企業noteでは、記事の役割ごとに数字の出方が変わります。
- 採用向け記事
- 事例紹介・導入事例
- 技術解説・ノウハウ記事
- 企業文化・ストーリー記事
例えば、技術解説記事は「爆発的なPV」は出にくい一方、検索経由で長く読まれやすい という特徴があります。
一方、社内イベントのレポート記事は、短期的にPVが伸びやすく、社内・身近な関係者中心に読まれる傾向があります。
数字を見るときは、
「技術記事は技術記事同士で」
「採用記事は採用記事同士で」
といったように、役割が近い記事同士で比較することが重要です。
比較するときの視点2:公開後の期間で比べる
公開からの時間軸もポイントです。
- 公開1週間
- 公開1ヶ月
- 公開3ヶ月以降
noteは、SNSよりも「あとから検索で読まれる」比率が高い媒体です。
そのため、公開直後だけでなく、1ヶ月・3ヶ月単位で数字を見直す ことで、伸び方の傾向が見えてきます。
比較するときの視点3:書き手や企画単位で比べる
企業noteを複数人で運用している場合は、「誰が書いたか」「どの企画で書いたか」でも比較してみましょう。
- Aさんの社員インタビュー記事はスキが多い
- Bさんが担当した事例記事は検索流入が多い
- 〇〇シリーズの記事は、全体的に平均PVが高い
このように、人や企画ごとの得意・不得意が見えてくると、社内での役割分担もしやすくなります。
Webマーケター目線で見る「企業noteの改善ポイント」は4つだけでいい
数値分析をしたあとは、必ず「改善」に落とし込む必要があります。
とはいえ、すべてを一度に直そうとすると、担当者の負担が大きくなりすぎて続きません。
ここでは、Webマーケティングの観点から
企業noteで優先的に見直したい4つのポイント を整理します。
- タイトル
- 導入文
- 構成(見出し・文章の読みやすさ)
- 導線(次のアクションへの流れ)
改善ポイント1:タイトルの見直し(検索とクリック率の両方を意識)
PVが伸びない記事の多くは、中身よりも「タイトル」に課題があります。
タイトルは、検索・SNS・note内のどこであっても 最初に目に入る“看板” だからです。
チェックしたいポイントは次の通りです。
- 記事の内容が一言でイメージできるか
- 読者にとってのメリットが入っているか
- 抽象的すぎる表現になっていないか
- キーワード(企業note、note活用、Webマーケティングなど)が自然に含まれているか
例を挙げてみます。
悪い例:
「企業文化について」
少し良くした例:
「私たちが企業文化を大切にする理由」
さらに良くした例:
「企業文化を“言語化”して変わった3つのこと|中小企業のnote活用事例」
キーワードを意識しつつ、読者側のメリットが一目で分かるタイトルになっているかを意識してみてください。
改善ポイント2:導入文の調整(誰のどんな悩みに向けた記事かを明確に)
導入文は、企業noteで「読まれるか離脱されるか」を大きく左右するパートです。
導入で押さえたいのは、次の3点です。
- 誰に向けた記事なのか
- どんな悩み・課題を扱うのか
- この記事を読むと何が分かるのか
悪い例:
「今回は当社の制度を紹介します。」
良い例:
「新しい評価制度を導入したいけれど、“現場の納得感”をどう作れば良いのか分からない。
そんなお悩みを持つ人事・経営者の方に向けて、当社が実際に制度を見直したプロセスを紹介します。」
読者の状況が描かれていて、読む価値が一目で伝わる導入文になっているかを意識します。
改善ポイント3:構成と文章の読みやすさ(企業noteは「やさしい専門記事」が強い)
数字を見ていて「ページの滞在時間が短い」「最後まで読まれていない」と感じたら、構成と読みやすさを見直すタイミングです。
意識したいのは次のようなポイントです。
- 見出しごとに話題が整理されているか
- 1文が長くなりすぎていないか(40文字前後を目安に改行)
- 専門用語には簡単な補足が添えられているか
- 箇条書きで整理できる部分を、ちゃんとリストにしているか
- 事例・例え話が入っていて、イメージしやすいか
企業noteは「専門性が高いけれど、文章はやさしい」状態が理想です。
Webマーケターとしては、“読者の負荷を下げながら、伝えたい専門性だけは残す” という視点でリライトしていきましょう。
改善ポイント4:導線の整備(採用・営業・広報に自然につなげる)
数値分析の中でも、多くの企業で抜けやすいのがこの「導線」です。
せっかく良い記事を書いても、
・関連記事にたどりつけない
・採用ページやサービス紹介ページへの道がない
・プロフィールが整理されていない
という状態だと、読者はその場で読み終わって離脱してしまいます。
企業noteの導線では、次のような流れを意識すると分かりやすくなります。
- 記事の最後に、関連記事を1〜3つだけ紹介する
- 採用・営業に関わる記事には、それぞれのページへのリンクを1つ置く
- プロフィール欄に、企業サイトや採用情報、まとめ記事へのリンクを整理しておく
“押し売り”ではなく、
「もっと知りたい人が迷わず進める、やさしい導線」 を設計していくイメージです。
Webマーケターのための企業note運用改善ステップ|初心者でもできる進め方
ここからは、実際の運用の場面で
「じゃあ、明日から何をすればいいの?」
という疑問に答えるために、ステップ形式で運用改善の流れを整理します。
ステップ1:目的とKPIをシンプルに決める
まずは、企業noteを 何のために運用するのか を改めて言語化します。
例:
- 採用のミスマッチを減らしたい
- 営業現場で使える事例記事を増やしたい
- 企業文化や姿勢を、社外・社内の両方に伝えたい
目的が決まったら、次のようなKPIをシンプルに設定します。
- 採用向け記事:採用ページへの遷移数
- 営業向け事例記事:営業担当からの「商談で使った」件数
- 広報・企業文化記事:スキ数・社内からの反応
数字そのものの大きさよりも、「目的に沿った変化が起きているか」 を見る意識が大切です。
ステップ2:過去記事の棚卸しとグルーピング
運用期間が半年以上ある企業なら、過去記事を一度棚卸ししてみましょう。
- 採用向け
- 営業・事例向け
- 広報・企業文化向け
- 技術・専門知識向け
このようにグループを作り、各グループごとに
・PV
・スキ
・流入元
をざっくり一覧で見るだけでも、かなり傾向が見えてきます。
ステップ3:数字の良い記事・悪い記事をそれぞれ2〜3本だけ選ぶ
全部を細かく分析しようとすると、途中で疲れてしまいます。
まずは、
- 数字が良い記事を2〜3本
- 伸び悩んでいる記事を2〜3本
だけピックアップして、違いを言語化する ことから始めましょう。
違いを見る視点は、例えばこんな項目です。
- タイトルのわかりやすさ
- 導入文に読者の悩みが描かれているか
- ストーリー性・社員の声の有無
- 画像の使い方
- 記事末尾の導線の有無
この比較だけでも、「うちの企業noteで効きやすい型」が見えてきます。
ステップ4:改善パターンを1つ決めて、まずは3本だけリライトする
分析が終わったら、
「タイトルを改善する」
「導入文を読者目線にする」
といったように、改善のテーマを1つだけ決めます。
そして、そのテーマに沿って
「既存記事を3本だけリライトしてみる」
ことから始めるのがおすすめです。
例:
- 採用向け記事3本のタイトルと導入を改善する
- 事例記事3本に、営業向けの導線を追加する
- 企業文化記事3本の中に、社員の声やエピソードを足す
一度に全部変えようとせず、小さな改善を、少しずつ積み重ねていく ことが、企業noteの運用改善には向いています。
ステップ5:改善前後の数字を比べて“自社なりの勝ちパターン”を作る
リライトから1〜2ヶ月経ったら、改善前後の数字を比べてみましょう。
- PVの伸び方
- スキの増減
- 流入元の変化
- 営業・採用現場からの「使いやすさ」の声
ここまで確認できれば、あなたの会社にとっての「企業note成功パターン」 が少しずつ見えてきます。
Webマーケティングは、
「一般的な正解」よりも
「自社の読者にとっての正解」を見つけるゲーム に近いです。
企業noteも同じで、
数字を眺めて終わりではなく、
「数字を手がかりに小さく改善し続ける」ことで、着実に成果が積み上がっていきます。
数値分析ができると、企業noteは「社内に説明しやすい武器」になる
広報・Webマーケ担当者の大きな悩みの一つに、
「noteがどれぐらい役に立っているかを、社内にどう説明するか」
というテーマがあります。
ただ「PVが〇〇でした」と報告するだけでは、経営層や他部署にとってはイメージしづらいものです。
数値分析と運用改善をセットで回せるようになると、
・採用向け記事から採用ページへの遷移が〇%増えた
・営業から「この事例noteを商談で使った」という声が増えた
・企業文化の記事に対するスキや社内からの反応が増えた
など、“行動の変化”まで含めた報告ができるようになります。
これは、Webマーケターとしても非常に説明しやすく、
企業noteの価値を、社内にきちんと伝えられる大きな材料になります。
まとめ|企業noteの数値分析と運用改善は「シンプルに、少しずつ」で十分
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 企業noteは、バズではなく「蓄積」と「継続」が価値になる媒体
- 数値分析は、まず PV・スキ・流入元 の3つだけ見れば十分
- 数字は単体ではなく、カテゴリ・期間・書き手・企画ごとに「比較」して読む
- 改善の優先順位は
1)タイトル
2)導入文
3)構成と読みやすさ
4)導線 - 改善は「全部」ではなく、「テーマを1つ決めて3本だけリライト」から始める
- 改善前後の変化を見ることで、「自社なりの勝ちパターン」が見つかる
- 数値分析ができると、企業noteの価値を社内にも説明しやすくなる
企業noteは、単なる情報発信ではなく、
採用・営業・広報を横断して“信頼を積み上げていくためのWebマーケティングの土台” になります。
難しい分析ツールを使いこなす必要はありません。
今日から、
「3つの基本指標を見る」
「小さく改善してみる」
この2つだけでも十分です。
少しずつ数値分析と運用改善を続けていけば、
企業noteは「なんとなく運用しているメディア」から、
“成果が説明できる、戦略的なWebマーケティング施策” へと変わっていきます。